ORF-NOC Team
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ORF-NOC Official Blog
Nov 1, 2019 1 min read

hotstage1日目

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こんにちは。ORF-NOC L0/L1チームのaltです。今年度のORF-NOCブログ記事を担当します。

ORF-NOCでは11月1日から4日の4日間で、core member・team memberを中心にhotstageを行いました。hotstageとは、本番と全く同じ機材を使いセッティングや調整を行ういわば「予行演習」です。このときの設定をもとにすることで、時間のない本番直前の機材搬入後でも迅速にネットワークを構築できます。

機材搬入・準備

1日目は午後から作業を開始しました。まずは模擬会場となるSBC滞在棟にすべての機材を搬入し、電源の設定を行います。

ここからは各チームごとの作業になります。1日目の各チームの様子をチームの説明とともに紹介していきます。

L0/L1チーム

L0/L1チームはレイヤ0(機材調達・関係部署との調整など)とレイヤ1(物理層)を担当します。今年度から始めたこのブログの執筆もL0の仕事です。また、hotstage中の毎日の食事はL0/L1チームの手作りです。

この日はL1図の作成と電源の計算を主に行いました。

L1図は、物理的にどの機材をどのように配置し、どう接続するかを表した図です。同時に図の内容はnetbox(機材・資源管理ツール)にも入力していき、オンラインでどの機材がどのように繋がっているかわかるようにします。

また、ネットワーク機器やサーバなどは大量の電力を消費するため、電源を適切に配分する必要があります。その管理もL0/L1チームで行っています。

L2/L3チーム

L2/L3チームはレイヤ2/3(データリンク層・ネットワーク層)の担当として、ルータやスイッチなどネットワーク機器の設定を行います。

この日はルータ・スイッチの初期設定とマネジメントネットワークの作成を行いました。

マネジメントネットワークは、ネットワークの利用者による通信が流れるネットワークとは別のネットワークで、骨格となるネットワーク機器同士を結びその管理を行います。

また、ミッドタウンでもCNSを普段通り使うため、今年度は会場内のスイッチ間にVXLANという技術を用い、データリンク層での拠点間接続に挑戦しています。

各種設定の一部にはミスを減らし効率化を行うため、自動化ツールのAnsibleを用いています。

SREチーム

SRE(Site Reliability Engineering)チームはモニタリングサーバの運用などを行います。今年度はCisco社様からご提供いただいたCisco DNAの運用も行います。

この日はハイパーバイザ(物理的なマシン)・VM(ハイパーバイザ上で動く仮想のサーバ)のセットアップを行いました。

Cisco DNA(デバイストラッキング・モニタリング)、DNS権威サーバ(ドメイン情報などの管理)、DHCPサーバ(IPアドレスの自動割り振り)、Kubernetes(VMの管理自動化)などを設定していきます。

Wirelessチーム

Wirelessチームは会場内に多数設置する無線AP(アクセスポイント)の配置設計や設定を行います。今年はCNSにつながる通常のWi-Fiネットワーク提供のほか、IEEE802.11ax(Wi-Fi 6)の実態展示も行います。

この日は無線マップの作成を行いました。無線マップは会場の図面上にAPやアンテナを配置したものです。

APやアンテナはただ並べればいいというものではなく、少なすぎると人が混み合ってしまうし、多すぎると電波同士が重なって効率が低下します。そのため、アンテナの指向特性や向きなども細かく加味しながらマッピングしていきます。

サービスチーム

サービスチームは、来場者管理を行う受付iOSアプリの開発やこのブログのWebサーバの運用などを行います。

この日はWebサーバ・アプリケーションの開発などを行いました。また、サイトで使用しているロゴなども、L0/L1チームと協力して作成しました。

SINDANチーム

SINDAN(Simple Integrated Network Diagnosis And Notification) ProjectはIPv4とIPv6が共存するネットワークで、障害の状況を迅速に把握する手法を研究するプロジェクトです。今年度のORFではシングルボードコンピュータのRaspberry Piを用いてその実験を行います。